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もっと酒風呂を楽しむ

伝統医学に根ざした入浴を研究されている上馬場和夫先生に、正しいお風呂の入り方、
入浴や酒風呂の健康・美容効果についてお話をうかがいました。
入浴は家庭でできる手軽な健康法
Q. お風呂は健康や美容にいいって本当ですか?
A. 日本人が長寿で若々しいのも、湯船につかって入浴する習慣が根付いているからともいわれています。また、薬浴(薬湯浴)は家庭で手軽にできる未病、予防医学として大変注目されています。
Q.「未病」とは?
A. 約2千年前の中国の古書『黄帝内経』に「聖人不治已病治未病」という言葉が記されています。聖人は病気になってから治療するのではなく、まだ病気にならない、一歩手前の「未病」のうちに予防するという意味です。中国・韓国・日本の伝統医学では、古来より病気を予防することを大切にしています。
Q. 伝統医学とは?
A. 伝統医学にもさまざまなやり方があります。大きく分類すると薬を飲んで内側から治療する「内治」と、身体の外側(皮膚)からアプローチする「外治」があります。「外治」はマッサージや鍼灸などが馴染み深いと思いますが、薬湯や温泉に入浴することも「外治」に含まれます。
Q. 入浴も医学的な効果があるんですか?
A.「湯治」という言葉があるように、入浴にはたくさんの健康効果が期待できます。入浴によって得られる健康増進効果として以下があげられます。

入浴による主な健康増進効果
○血液の循環がよくなる
○新陳代謝・再生能力が高まる
○筋肉細胞が活性化される
○内臓の機能が高まる
○酵素が活発に働く
○消化・吸収力が高まる
○HSP(※)生成が誘導される(免疫力が高まる)
○疲労回復機能が高まる
○自律神経のバランスが整う
○副交感神経が優位になる(リラックスできる)
○β-エンドルフィンが分泌される(幸せな気分になる)

※HSP(ヒートショックプロテイン)
熱(ヒートショック)に対して反応する、人の身体を構成するタンパク質。細胞は43℃以上の熱が加わるとタンパク質が壊れてしまいますが、42℃までの熱が加わるとHSPの生成が誘導され、免疫力を活性化し自分の治癒力で身体を治す作用が高まります。
さらに、温泉や薬草を使った薬湯の場合は、お湯に含まれる成分が肌や呼吸からも吸収され相
乗効果を発揮します。ご家庭であれば、さら湯より入浴剤を使った入浴をおすすめします。
上馬場先生 上馬場 和夫 先生
富山大学 和漢医薬学総合研究所 未病解析応用研究部門
客員教授・医学博士・医師
1978年広島大学医学部卒業後、東西医学の融合を目指して国家公務員共済組合連合会 虎の門病院内科に入局。幅広い西洋医学的知識を身に付けた後、日本で初めての東洋医学研究所である北里研究所付属東洋医学総合研究所に入所。漢方医学や鍼灸の臨床、漢方薬理の研究に従事しながら、アーユルヴェーダの現代医学的研究に取り組む。1999年より、世界の伝統医学を研究する公的機関としては日本で初めての「富山県国際伝統医学センター」に赴任。伝統医学に根ざした入浴の研究に精力的に取り組んでいる。